ごうまです。

とある総合病院でした。慄きながら廊下を奥へと進むと、一際薄暗な検査室がありました。

これは昨年、私が体験した本当にあった話です。

 

扉を開けた瞬間、黒いカーテンで仕切られた2畳程の誰も居ない狭い部屋でした。

私はひとり椅子に座り、両足を固定しました。

 

その時です。

椅子はリクライニングとなり、右へと回転し、両足が開かれ、同時に右側カーテン外に下半身だけが放り出されました。

その狭い部屋で、私は上半身だけ取り残されたのです。

これは私が尿管結石を患い尿道からカメラを入れた時の話です。

 

黒いカーテンの向こうでは、病院の通常業務の声がザワザワと聞こえます。なんだか向こうは広そうだな・・

明らかに中と外で別の時間が流れている様です。

 

私は痛みで意識朦朧でした。

ベテラン女性医師が「お上手、お上手!」看護師が、「がんばれー、がんばれー」

あ、ありがとうございます・・

 

でもどうか、

黒いカーテンの向こうの状況を教えてください・・

上半身もそちら側じゃ駄目ですか?顔も体も全部一緒の方がいいんです・・

皆んな本当は気付いていますよね、壁から急に飛び出して来て滑稽なんですよね・・

 

気が付けば検査も終わり、向こうもこっちも、いつもの日常へと戻っていました。

いや、戻った振りをしていました。

そして、あの黒いカーテンの向こうの事を知ることは最後まで出来ませんでした。

(因みに結石は6mm程で、すぐ完治。)